年をとっても自立した生活ができる家

4月 8th, 2012Posted by 雅人

佐賀にお住まいのある研究者の方の家を紹介していただきました。その方は高齢者と障害者の住宅や生活環境について研究をつづけられている方で、平日は大学で教壇に立ったり原稿の執筆や講演会で忙しくされています。

そして、週末自分がゆったりと過ごせる家を作りたいと、自分のためにセカンドハウスを注文住宅で建てられたということでした。

ご自身が研究をされている専門分野をかたちに生かした住宅ということで、このセカンドハウスにも長年の研究が凝縮されています。

玄関からトイレの扉に至るまで、扉という扉はすべて引き戸で取っ手を兼ねた丈夫な手すりが備えられています。

そして最大の特徴はベッドルームから続く天窓付きの広いサニタリールームです。寝室に一番近いところがトイレで、バスタブの周囲は三方が開いており入浴に介助が必要になった時のために対応できるようになっています。

カウンター式の洗面台は椅子に腰かけたまま使用できるようになっていて、洗面ボウルは大きめのものに変更してシャンプーができるようにと、具体的な注文を入れるほど研究が細部に生かされておられます。

とにかく、できるうちは自分で自立した生活をし、介助が必要になった時には自分も介助をする人も最小限の負担で入浴やトイレ、些細な日常生活のつまづきを解消できるように考えるのが一番よ。

この言葉は簡単なようで実現が難しい、重い言葉のように感じました。

バリアフリーということばから、すぐに手すりや設備のことばかり考えるのではなくて、住まい手がどうしたらその人らしく心地よく暮らせるかが大切なのだというこの方の家は、万人受けするプランでは賄えない、この方ならではのバリアフリーの注文住宅なのだと、自分の老後の心地よい暮らしを想像する素敵なきっかけを頂きました。

屋根の上のガーデニング

3月 20th, 2012Posted by 雅人

 ヒートアイランド防止や夏の暑さの軽減、省エネ効果などの観点から、ビルや集合住宅での屋上緑化に注目が集まっています。
最近では、一般住宅でもこの屋上緑化に対応する住宅メーカーも出てきています。
コンクリートの建物ならいざ知らず、木造住宅で屋根の上に花壇なんてのせられるのかとちょっと不安になりますが、技術開発により可能になっているのです。
自治体によっては助成を行っているところもあるのです。
ベランダ緑化の助成もある埼玉なら注文住宅で考えてみるのもよいですね。
 緑化屋根は防水処理を施した合板の上に、プラスチック製のフィルターを重ね、植物の根っこが防水素材を突き破ってしまわないようになっています。
この上に樹脂で保水層をつくって土を盛ります。
最近ではフィルターの強度も増していますが、一般の黒土の半分の重さしかない軽量土もあり、屋根への負担が軽くなっているのです。
 屋根を緑化すると、夏は涼しく冬暖かくなるので省エネ効果も高いですし、二酸化炭素の削減にもつながります。
価格は1平方メートルあたり3万円から5万円位です。
もちろん、安価なものではないですが、今後広く利用されるようになれば、どんどん価格は下がり、バリエーションも豊富な室のよい商品が出回るようになるでしょう。
都市部の狭い敷地で庭を楽しめないようなお宅なら、思い切って屋上を庭に楽しんでみるというのもよいのではないでしょうか。
そうでなくても、屋根の上で緑に囲まれて夜空の星を楽しむなんて、癒しのひと時を過ごすのも素敵ですね。

長持ちマイホームの秘訣

2月 9th, 2012Posted by 雅人

せっかくのマイホーム。
何十年とそこに住むつもりで家を建てる人がほとんどだと思います。
そのために新築で家を建てるのか、不動産で物件を購入するのか真剣に皆さん悩みます。
私の友人も大分で不動産物件を購入する際に非常に悩んだと言っていました。
新築を建てることや不動産物件を購入することはこれから長く済み続けることを考えると非常に大きな問題です。
長期優良住宅推進法により、長持ちする家づくりが大切な要件となってきました。
100年、200年と住める家が理想ですが、少なくとも自分たちの終の棲家として住み続けられる家づくりをしたいものです。
家を長持ちさせるための秘訣はいくつかありますが、最も重要なのが、防水と防蟻です。
この2つをしっかりすることで、家は格段に長持ちします。
特に雨漏りに関しては、住宅の欠陥の中でも報告される件数が多く、気がつかないうちに家を腐らせてしまう危険性があります。
軒の出の少ないデザインの家、出窓の多い家、木造で上からレンガを張った家、こういった家は雨漏りが多いようです。
使っている材料が防水のものでも、施工が甘ければ台無しです。
バルコニーも雨漏りの原因となることが多いので、注意が必要な箇所です。
防蟻に関してですが、近年は床下前面にコンクリートを打つベタ基礎が増えていますので、シロアリの住みにくい環境となっています。
ですが、盲点なのが玄関で、玄関周りでのシロアリ被害が多く発生しているようです。
ポーチと玄関の土間に段差をつけることでこれは防げます。
もちろん、こういった施工の部分も大切ですが、何よりこういった防水・防蟻の問題は早期発見が大切です。
早めに見つけて手を打つことで、被害を最小限にし、結果メンテナンス費用を抑えることができます。
そのためにも、マイホームの定期点検が不可欠です。定期的に点検を受けることが家を長持ちさせる最大の秘訣といえるでしょう。

マイホームの仕上がり診断

1月 27th, 2012Posted by 雅人

 住み始めてから、「しまった!」「こんなはずじゃなかったのに・・・」は多くの場合、未然に防ぐことができたはずのものです。そのためのポイントがいくつかあります。
まず家の外回りです。
意外に盲点なのが駐車場です。完成前に一度駐車場に車を出し入れしてみるとよいでしょう。出し入れがしにくかったり、おもったよりスペースがなかったり、そんなことはないでしょうか。
それと、庭に散水栓はとりつけましたか?庭木への水遣りだけでなく、掃除や片付けなどの際にも使われるものですから、位置も確認しておきましょう。
使うたびにホースをずるずるとひきずって・・・では大変です。
それから、できれば床下を開けて床束がしっかり固定されているか、基礎パッキンは入っているか、配管が基礎の中に埋まっていないか、防蟻処理はされているかも確認しましょう。
また、基礎の立ち上がりを測ってみましょう。
これは耐震性にもかかわる部分ですから、図面どおりか確認しておくと良いでしょう。
床下だけでなく、天井裏ものぞき、小屋組みの金具がきちんととめられているか、木と木のつなぎめに不自然なところがないか、断熱材はきちんとはいっているかも見てみましょう。
最後に住み心地のチェックを。各部屋を回って暮らしのシュミレーションをして見ましょう。
床のきしみはないか、1階と2階で音が筒抜けになることはないか、浴室などの排水はスムーズか、手すりのぐらつきはないか、軒下の換気がついているか、またそれぞれの部屋が周囲から丸見えになることはないかなどもチェックしておくと良いでしょう。

子育て世代の家作り

12月 7th, 2011Posted by 雅人

 マイホームの間取りを考えるとき、小さい子どものいる家庭では、どうしても子どもを育てるのに便利なようにと間取りを考えて、
子どもが成長したときには使い勝手が悪くなってしまい、お互いコミュニケーションがとりづらくなる場合があります。
例えば、「リビング階段」。小さな子どもが帰ってきたとき、子どもの姿が見えるようにと設置したものの、子どもが大きくなってくると部屋の出入りを常に親に見られるのが気まずくなってしまう。
あるいは「オープンキッチン」もリビングの子どもの様子が良く見えるようにと設置したものの、来客の際リビングからキッチンが丸見えなので片づけが大変といったことも起こりうるのです。

 例えば、子どもが小さいときはおもちゃやベビーカーなどこまごましたものが多く、収納スペースはたくさんあると便利です。玄関には、ベビーカーやそれぞれの靴やおもちゃをしまうスペース、子どもを遊ばせるためのスペースにもおもちゃや本を収納する場所が必要になってきます。
これらも、将来的には親子の本を置けるスペースにして、本を介して親子のコミュニケーションが図れるスペースにしたり、工作室や趣味スペースに変えていけるようにプランニングしておくのがよいでしょう。
成長した子どもとのコミュニケーションは、面と向かってよりも、一緒に動作や作業を行うことでとるほうが、お互いに楽しいものです。
そのためにも、空間にはゆとりをもたせ、可変的であることが重要です。

健康な家は断熱・気密のバランスから

11月 18th, 2011Posted by 雅人

 マイホームの断熱がうまくされていないと、冬は寒さに震えることになってしまいますが、断熱にばかり力を入れていると、夏の暑さがこもりやすくなってしまったり、結露やカビに悩まされたりなど、断熱・気密はなかなか難しい問題です。
省エネルギー化が叫ばれる昨今の家は、冷暖房をより効率よく利用でき、家の中の温度をコントロールしやすい家が求められています。
また、結露やカビの発生は家族の健康を脅かすものです。
これらは換気や通風をきちんと考慮に入れた家作りをすることで防ぐことができます。
特に日本は湿気の多い国ですのでなおさらです。特に九州の熊本の住宅でしたらなおのことです。
結露に関しては、窓や壁の表面などの目に見える結露と、壁の内側に起こる結露があります。
知らないうちに壁の内側が結露していて気がついたら中が腐っていたということになったら、家族の健康だけでなく、建物自体の危機です。
正しい知識を持って、適切に結露予防を行いましょう。
 マイホームを建てた後のトラブルとして多いのが、雨漏りと結露です。
雨漏りや結露が多いのは軒の出っ張りがほとんどない家やデザインに凝りすぎた家が多いようです。
軒は雨が建物の壁に直接当たるのを防いでくれるのですが、デザインの関係上、最近では軒がフラットな建物も少なくありません。
こういった家では壁が汚れやすく、カビも生えることが多いです。
また、屋根や壁に出っ張りや引っ込んだところが多い家は雨のあと水がたまりやすく、これも屋根を傷めて雨漏りをする原因となります。
 このようなトラブルは、完成後引き渡されてすぐは当然出てきません。
住み始めて、5年6年とたつうちに少しずつ目立ってくるようになります。
いざというときに、すぐ対処してもらえるように、施工先との関係を保っていかなければなりません。

身体にいい家づくり

10月 16th, 2011Posted by 雅人

 近年の健康志向やシックハウス問題などの影響で、身体に悪影響を与えない自然な素材をつかった家作りが注目を集めています。
自然素材の家を大阪で建てた方もお子さんの健康を考えてのことのようでした。
自然な素材というのは、化学物質を使っていない素材のことで、代表的なものが無垢材です。
それ以外にも、漆喰やかわら、和紙、畳などももちろん自然の素材です。
自然の素材だからといって、すべてが安全なわけではなく、よく知られている、うるしやヒバ油などは身体に有害なものです。
それに人によってはひのきやひばの木材にアレルギーの反応が出る場合もあります。
自然な素材だからといって、必ず身体によい、というわけではないことを理解しておきましょう。
また、自然の素材は品質や形に統一性がありません。自然のものなのでそれが当たり前とだと思います。無垢材には節があります。
吸放湿性能があるので、季節によってはつなぎ目が伸びたり縮んだりして隙間ができることもあります。
手入れは合板などのフローリングに比べて手間もかかりますし、傷もつきやすくなります。
こういった点を心に留めておいた上で使用すれば、なんといっても自然の風合いは人に安らぎを与えてくれ、時が経つにつれ風合いが増すのを楽しむこともできます。
最近では床暖房に対応できる無垢材のフローリングも登場しています。
特に、日本人のライフスタイルとして、「床」は立ったり歩いたりだけでなく、座ったり横になったりと生活の中で身体と触れ合う機会が最も多いものです。
自分たちの暮らしにあったものを選びたいものです。

一戸建ての工法いろいろ

9月 20th, 2011Posted by 雅人

 建物はその工法の形式や作り方によって分類されています。
どの工法を選ぶかによって、設計や計画が変わってきます。
まず、日本の代表的な一戸建ての工法である「木造軸組工法」です。
これは在来工法とも呼ばれています。木造軸組工法は柱とで建物を支える構造になっています。
特徴としては比較的自由に設計ができるので立地、接道、などの制限にとらわれにくく、間取りを考えることが容易だといえます。
昔は現場で木材を刻んだりしていたため、出来上がりの良し悪しが職人の腕によるところが多く、
結果できあがった住宅の質にかなりのばらつきがみられましたが、近年はプレカットと呼ばれる工場での作業で木材を寸法どおりに切り、
それを現場に持ち込み作業するためばらつきが抑えられるようになりました。
これに対して、30年ほど前に日本に輸入された工法が北米の工法である「2×4工法」です。
この工法は、建物を床・壁・天井で面として支えるのが特徴です。
ですから、地震などの揺れに強く、また建物に隙間ができにくいため気密性も高い建物ができます。
ただ、建物を支える面の部分に制約が多く、壁に設置する窓の位置や大きさなどに関しては自由度が低くなります。
また、そもそも壁を動かすことが困難なので、将来的にリフォームが必要な場合には難しい工法です。
これら「木造軸組工法」「2×4工法」のように建て方のルールが立てるメーカーや工務店に共通しており、
建材も規格が統制されているものと大きく異なるのが、住宅メーカーが独自に開発した工法「プレハブ工法」です。これは、床・壁・天井などの家の部分部分をあらかじめ工場で作ってしまい、それを現場で組み立てるといった方法で作られます。
工場で家のあらかたを作ってしまうので、出来上がった住宅の質が均一化されており、現場での作業が少ないので工期が短くて済むのが大きな特徴といえます。

「部屋」だけではない間取りづくり

8月 11th, 2011Posted by 雅人

マイホーム作りの中で、一番頭を悩ませ、また一番夢が広がるのが間取りをどうするかといった点ではないでしょうか。

家族のこだわりや快適さ、利便性などを考え合わせて、納得のいく間取りにしたいものです。

なんといっても、その間取りによって「暮らし」の環境が決まってしまうのですから、何十年も暮らす上で、家族やライフスタイルの変化に対応できるよう知恵をしぼる必要があります。

間取りを考えるとき、玄関やリビング、ダイニング、台所、風呂・洗面所、トイレ、寝室、子ども部屋と必要な「部屋」を挙げていき、それを配置するように考えてしまいがちですが、ちょっと待ってください。

建物は部屋だけでは作れません。それをつなぐ廊下やちょっとしたスペースが必ず必要になってきます。

それは無駄なスペースではなく、「部屋」と「部屋」をつなぐ家の間接部分です。

このスペースにより、住宅の中での動線がスムーズにいくかどうかが変わってくるのです。

間取りを決める際の基本的な要素は7つあります。

①動線計画

②共有スペースと専有スペース

③採光

④窓の大きさや配置

⑤家の中の「熱」の問題

⑥通風

⑦生活の音の問題

まず動線計画ですが、これは平面に描いた間取りで普段の生活の際どのようにすごし、どう動くかを考えることです。

キッチンや水周りなどは機能優先で考えることが多いようですが、リビングや居室などのくつろぎの空間では家族のコミュニケーションが生まれやすい動線を考えることも大切です。

共有スペースと専有スペースは、家族みんなで共有するパブリックゾーンと、個人で使用するプライベートゾーンの2つと、それをつなぐ廊下をどうするかという問題です。

廊下を作れば、パブリックゾーンとプライベートゾーンがきっちり分けられますし、廊下がなければこの2つの区別は若干あいまいになりますので、コミュニケーションがとりやすくなります。

といって、人や場所によっては、逆にわずらわしいと感じることもあるかもしれません。

道路と敷地の関係

7月 19th, 2011Posted by 雅人


マイホームを建てる土地を探すとき、周辺の環境や交通の便利さに考えがいきますが、土地と道路の関係も見落としてはならないポイントの一つです。

道路から建物に上下水道やガス、電気などを引っ張ってくるわけですから、道路と敷地の関係は敷地のどこに建物を配置するか、その建物の間取りにも関わってくるのです。

ちなみに、建築基準法では、道路に接する部分のない土地には建物を建てることはできません。

日当たりの点から考えて、南側が道路に面している土地がいいと人気がありますが、実は北側の道路に面している土地にも利点があります。

普通、南側が道路に面している土地では、南側に玄関を設けることになります。

北側に面していれば、北側に玄関を作るのが一般的です。

南側だと日がたくさん家の中に入りそうですが、玄関に併設して駐車場を作ったりしていると、せっかくの日差しがリビングに入りにくくなることもあります。

また、敷地の北側には斜線制限というのがあって、建物の屋根の傾斜角度が法律で定められています。

これは敷地の北側に道路があるほうが角度上有利になるので、天井の高さが高く取れることになります。

また、南側道路の場合、庭が道路から丸見えということになりますので、垣根や塀などはプライバシーに配慮した素材やデザインのものを選ぶ必要が出てきます。

逆に北側道路の場合は、道路から庭が見えませんので、その点では安心です。

物干し場をどこにとるかといった問題も敷地と道路の関係から考えておかなければなりません。